乳がんの術後の傷口の痛みと痒みの悩みは下着でケアを・・・

乳がん用ブラジャーを開発したきっかけ・・・

 初めましてCraft-Works(クラフトワークス)の河野です。Craft-Works(クラフトワークス)を立ちあげた経緯ですが、3年前に私自身が乳がんになり、右全摘手術をするという経験をしました。私は薬局で登録販売者の仕事をしていましたが、今は私の上司である社長と出会い、話しをする機会がありました。

 手術後に雑談をしていく中、乳がん後の様々なストレスについて話になりました。その中で乳がんの術後に着ける下着がしっくりくるものがないと話したところ「あなたが商品を作ればよいじゃないか」と突然、そのような話になりました。私自身そのような業界に携わったこともなかったですし、唐突な話で始めは真剣に考えていませんでしたが、社長と話を進めていく中で実際に乳がんを経験した私が商品を開発する事は、私と同じような悩みを抱えている人の助けになるのではないかと思い一念発起でCraft-Works(クラフトワークス)を立ち上げる決意をしました。このような経緯で立ち上げたCraft-Works(クラフトワークス) から同じような思いをされている方に少しでも参考になる情報を発信出来ればと思いブログを始めることにしましたので、よろしくお願いします。

乳がんの術後に起こった悩み・・・

 弊社で複数の乳がんを経験した方にアンケートを取りました。乳がんでも進行の状態により手術の方法が違い、同じ条件の悩みかと言えばそうではないので参考程度にご覧頂ければと思います。やはり手術後の悩みとしては心と体の両方にストレスを感じる事ではないでしょうか?手術後、麻酔から覚め、病室のトイレに行くためベッドから始めて立ち上がった時のことです。全摘出した側の肩が下がっていると家族に言われました。慌てて鏡で確認したところ本当に肩が下がっているのを目の当たりにしました。自分では手術前と同じ姿勢のつもりだったのですが、そうではなかった事にとてもショックを受けました。

 そして、傷の痛み、手が上がらない、重いものを持てないなど身体的なストレスも普段の生活を取り戻す時に今までと違うのだと気づきました。当然、気持ちも落ち込んできますし、本当に元の状態に戻るのかと疑心暗鬼になりました。手術の方法により変わってきますが、私の場合は1~2か月そのような状態が続きましたが、リンパを切除する方はもっとその状態が長引くとお聞きしました。そのような状況で手術後に気になる事といえば傷口です。

乳がん手術後の悩み

乳がんの手術後で一番気になる傷口の悩み

 乳がんの手術後の傷口は、下着と触れ合う箇所です。手術後に下着を着けずにいる状態でも衣服が触れるだけで痛みを感じます。徐々にその傷みも和らいではきますが、今まで着けていた下着(ブラジャー)ですと締め付けが強かったり、ワイヤーが当ったりして傷口へ直接、触れてしまので、とても痛みを感じます。先程も申し上げましたが、普段の生活に戻ると手が上がらなかったり、重いものを持つ事が出来なかったりという事に気づき、唯でさえストレスが掛かかる状況に加えて痛みも感じるという事はさらなるストレスになります。そして通常の生活に戻る時、手術後に病院で進められた下着(ブラジャー)は機能性がよく身に着けていてストレスを緩和させてくれます。ですが、下着(ブラジャー)の締めつけが無い分少し付けた感じ身体の感覚としては、ゆったり・ゆとりがあります。そうすると私の場合の話しですが、今まで洋服はタイトな感じの服を好んで着ていた事もあり、乳がん用下着(ブラジャー)は手術後の傷にはゆとりがあり優しいのですが、タイトな洋服を着用すると下着がもたついた感じになってしましました。

 女性は誰でも幾つになってもお洒落をしたい気持ちは変わりません。乳がんの手術をしてネガティブな気持ちになっている状況で退院後、普段の生活を取り戻すときにファッションの事でもネガティブな気持ちになってしまいました。特に夏場になり薄着になると見えないとは分かっていても傷口の事、下着の事が気になってしまいます。こんな気持ちを少しでもポジティブに出来るものはないだろうかと悩みました。

乳がん手術後でやはり一番気になる傷口の悩み

乳がんの術後で悩む下着のこと・・・

 そこで私は、乳がん用の下着をいろいろと探すことにしました。傷口に当たらない事も重要なポイントなのですが、左右のサイズが違うので自分に合うパットを入れるように、手術後の体の浮腫みで食い込まないもの、腕の上げ下げが辛いので着脱しやすいものなどをポイントにいろいろと探してみました。大手アパレルで販売している下着も試してみましたが胸をささえる部分が傷口に当たってしまい、違和感を覚え断念しました。また、毎日身に着けるため、洗濯替えに枚数も必要なので、価格帯の安いものも購入をし、試してみましたが、洗濯をしていくうちに生地が毛羽立ってきてしまい長持ちしませんでした。デザインも少し若い方向けのデザインと感じ、私には合わないと感じこれも断念しました。

 オーダーメイドの下着も試してみました。私の手術後の状況や体型の事、生地についてもとても丁寧に対応をして頂き購入をさせて頂きましたが、オーダー品という事もあり日用品として使うにはお値段が少し高めと感じこちらも断念しました。このようにいろいろ試している中で、冒頭にもお話をしましたが、このような経緯を社長に話をしたところ「あなたが商品を作ればよいじゃないか」という話の流れになり、様々試してそれぞれの良い部分を参考にして下着の商品開発は始まりました。

 

乳がんの術後で悩む下着のこと・・・

術後の肌の悩みから考える下着選びのポイント

 このように手術後からいろいろありながら日々必要な下着を乳がん経験者という立場から選びいろいろと「こうなってくれたらいいな」と思いを形にしようと商品開発に取り組む事となりました。私の中で重要視したポイントは機能として絶対に欠かす事ができない「傷口に当たらない」。このポイントにおいては、健常者が身に着けるブラジャーの機能を考えますとタイトにボディラインを美しく魅せるという点から「傷口に当たらない」は真逆の発想になる構造になってしまうのでブラジャーというよりは、キャミソールの形が理想であると考えました。ただ普通のキャミソールでは、機能を満たす事は出来ません。乳がんの手術後は、お肌もデリケート(敏感肌)なので縫い目やタグは全て外側へなるように・左右大きさの違いをカバーする為のパット入れをリクエストしました。乳がんは全摘や再建など手術の種類があります。どのような状態でも身に着けられるようにしなければならないと考え機能的な追及をしていきました。そして術後、退院後に待ち受けるネガティブな気持ちの中で下着が医療目的だからとデザイン性が無いものですと女性としての喜びを失ってしまい、さらに寂しい気持ちを抱いてしまう事も配慮しました。

 

 病気になったから何かを諦めなければならないのは違うのではないかと感じデザイン性にも力を入れました。近年では若い方が、乳がんになるケースが増えているようです。ですが一般的に40代を過ぎた頃から乳がんのリスクが高まることを考えるとミドルシニア・シニアの方たちが身に着けても合うデザインにしなかればならないと考えました。

 

乳がん術後の肌の悩みから考える下着選びのポイント

そして商品として出来上がった下着

そして2種類のタイプを商品としてつくる事ができました。ひとつは締め付けを感じずにふわっとした感覚のスムースコットン地のカップ付きキャミソール。もうひとつは、体にフィットした感じがほしいという方にはソフトなリブ地のカップ付きキャミソール。どちらも術後1~2か月程度から着用頂けます。
※下着の着用時期は術後で個人差があります。

 

スムースコットン地のカップ付きキャミソール

とてもやわらか スムースコットン地のカップ付きキャミソール

着用していることを忘れてしまうぐらいのフンワリふわふわコットン100%のカップ付きキャミソール。前・後身ごろに光沢のある幅広のレースを贅沢にアンダーバストはゴムを入れず締め付け感ゼロを実現。

 

 

リブ地のカップ付きキャミソール

やさしく肌にフィット ソフトなリブ地のカップ付きキャミソール

フィット感がほしいという方には、リブ地のカップ付きキャミソール。フィット感がありながら締め付けない着のコットン100%のカップ付きキャミソール